東京都受動喫煙防止条例化に関する意見書

 東京都は、平成30年第1回都議会定例会において、「東京都受動喫煙防止に関する条例」を制定するとしている。
 本年9月に公表した「東京都受動喫煙防止条例(仮称)の基本的な考え方」では、施設ごとの規制範囲や罰則付きの条例を目指すこと等が示された。
 受動喫煙防止対策は、都民の健康増進の観点はもとより、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会のホストシティの責務としてその対策を一層推進していくべきものである。
 一方で、その対策は、様々な分野の経済活動や都民の暮らしに広く影響を及ぼすとともに、関係事業者の理解と協力があって、はじめて実効性が担保され、効果的な対策となるものである。
 加えて、現在、国政において法制化の議論が行われており、規制基準のあり方等を含め、様々な観点から慎重な議論が取り交わされている最中である。
 よって、品川区議会は、都が受動喫煙対策条例を制定するにあたっては、東京の実態に即した、多くの都民の理解と共感を得られる受動喫煙防止条例となるよう、下記事項を要望するものである。

  • 東京都は、品川区と十分協議すること。
  • 東京都受動喫煙防止条例(案)について、条例(案)で明記されている各種事業者の声に耳を傾けるとともに、区民、都民の意見も十分に
       踏まえて慎重に検討を行うこと。
  • 東京都受動喫煙防止条例(案)は、今後予想される国の施策を見据えて、区民、都民に混乱が起こらない条例にすること。

平成29年12月7日

品川区議会議長 松 澤 利 行

東京都知事 小 池 百合子 様