東京国際空港(羽田空港)の機能強化については、学者・専門家で構成する国土交通省交通政策審議会の首都圏空港機能強化技術検討小委員会にて、平成26年7月に技術的な選択肢を取りまとめた。これをもとに8月26日には、国および関係自治体や航空会社等の関係者で「首都圏空港の機能強化の具体化に向けた協議会」が開催され、羽田空港の新しい滑走路運用・飛行経路案が示された。
発着枠の拡大に向けて、15時から19時にかけて南風運用時のA・C滑走路着陸に際しては、都心部上空を通過しながら滑走路に進入する案が示された。この案によると品川区内上空の飛行高度は、五反田駅周辺や品川駅周辺上空で約450m、大井町駅上空で約300m、大井競馬場付近上空では約200mであり、大きな騒音影響が見込まれ、品川区議会としても懸念を抱いている。
よって、品川区議会は政府に対し、下記の事項を強く要望する。
記
- 都心上空を通過する15時から19時にかけて南風運用時のA・C滑走路への着陸に際し、品川区内各地域に騒音影響と不安を与えることが想定される。このことから影響調査を細かく実施されたうえで、より地域住民の意見を丁寧に聞き、不安の払しょくに努めると同時に対策を講じること。
- 可能な限り市街地に影響を及ぼさない方策を検討すること。
- 国土交通省は品川区と連携を密にとること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年12月25日
品川区議会議長 石 田 秀 男
国土交通大臣 太 田 昭 宏 様